• シンメトリーなデザインが安定感と気品を醸し出すB邸。外壁には天然大理石の『Mストーン』が耐震性にも優れた工法で丁寧に張られている。1階部分はスプリットフェイスのイエロー、2階部分はフラットタイプのライトイエローと使い分けられる。

  • ドーマー部分の側面はガルバリウム張り。玄関ドアには大きなステンドグラスが用いらえている。

  • 2階南側に位置するリビングにはやわらかな光が射しこみ、部屋に美しい陰影を描く。床はアジアンウォールナットとマロンブラウンの大理石でコーディネイト。

  • 階段に面した壁面には天然大理石モザイク『インテリアスプリットシリーズ』を張り、繊細な表情に。

  • サロンからはバルコニーにつながり、ゆったりとお茶を楽しめる。

  • 当初から希望していたという輸入キッチン。天板の大理石はマロンブラウンで、リビング床と共通した色味となっている。

  • 2階にはピアノのためのホールも用意された。半円形のドーマー部分を活かして開放感のある一画となっている。

  • 主寝室はウッドのモールディング、アメリカンオークの床、壁紙など、ブリティッシュなテイストでコーディネート。

  • エントランスホールから2階までは階段がゆるやかなアールを描き、アイアン手すりが花を添える。黄色いパーティションの奥はトレーニングルーム。

  • ソフトな凹凸のタイルがシックでラグジュアリーな空間を演出するバスルーム。

伝統とモダンが融合したイタリアンネイトの邸宅

真に上質なデザインと素材のエレガントな住まい

 ヨーロッパの建築はよく、“石の文化”と言われる。古代ローマ期から連なる組積造や煉瓦組みの建築技術は、荘厳なキリスト教会の建築様式を縦軸としながら、各地の風土や文化に合わせて発達を重ね、美意識を熟成させてきた。
 仕事がら海外を訪れることが多いBさんは、各地のホテルのスイートルームに泊まってきた経験の中で、それらの洗練されたデザインと心地よい雰囲気に、深く感銘を受けた。自身の住まいを建てるにあたっては、世界中のホテルから「これは」と気に入った要素を取りこんで、頭の中には明確な理想のイメージが出来上がっていたのだ。
 ところが、大手住宅メーカーに相談してみても、ディテールなどは規格として用意されている中からしか選べず、思うような家がでそうにない。もどかしい日々の中、雑誌で知ったのが、特に石材や輸入タイルを得意とする輸入住宅メーカー『トップメゾン』だった。
 フレンチスタイルの邸宅からフリーデザインまで、確かな設計力・デザイン力で施主の思い描くイメージにきめ細やかに応えてくれ同社の姿勢に「ここなら自分のやりたいことができる」と感じたBさん。ずっと温めてきたイメージを元に、『トップメゾン』が設計、コーディネートに至るまでトータルでサポートすることで、理想の住まいが現実のものとなった。
 Bさんのコンセプトは“クラシックモダン”。外観は伝統を感じさせるシンメトリーなデザインを基調とし、天然大理石の『Mストン』が味わい深い陰影を描き出す落ち着いたファサードだ。同時に、ラウンドしたドーマー部分にガルバリウムを用いて現代的なアクセントも加えている。
 暮らしの中心は日当たりのよい2階部分に集中させ、折り上げ天井、モールディング、間接照明など、ホテルのスイートルームのようエレガントな雰囲気に。床はアジアンウォールナットと大理石でダークカラーを中心にまとめ、素材と意匠が描き出す濃淡と明暗がなんとも艶めかしい。
 世界中の上質な空間とデザインを熟知したオーナーのイメージに徹底的に応えた家。天然石の質感と美しさが快適な暮らしを包みこむB邸は、真なる輸入住宅の魅力を教えてくれる。

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