映画に出てくる欧州の裏路地のような不思議空間な住まい
家の中に洞窟がある。家の中に吊り橋がある。家の中に海外の路地裏がある。グリーンアンドハウスを知らない方がそんな事を耳にすれば「いったい何の話をしているの?」と疑問に思うことだろう。その一方で同社の家を一軒でも見たことがある人なら、その意味を理解し「遊び心がある家に住んだら楽しそう」と目を輝かせることだろう。
埼玉県秩父市にあるグリーンアンドハウスのモデルルームは、「アートアンティークな住まいづくり」を得意としている同社のことが良く理解できる、魅力を凝縮した場所。
石積みに塗り壁、瓦屋根……。ヨーロッパの郊外に建つような住まいをベースとしながら、彼らが得意とする独自のモルタル造形アートとエイジング技術を施し、幼き頃の絵本で見たような憧れの洋館の世界観を表現した外観。
また、その匠の技術は内観も同様。寧ろ造作に関してはより多くの驚き、感動を訪れる人に与えている。まず玄関ホールに入ると、その先に続く明るい色の石積み風のアーチがお目見え。トンネルとも表現できるほの暗い廊下を歩くと、その先は一転、明るい自然光に包まれたリビングが現れる。石の柱に壁、時の流れを感じさせる扉。木の温もりを感じるフローリング。そして上を見上げれば吹き抜けの階段と幅広い踊り場、吊り橋……。「住まいとはこんなもの」という自分の固定観念をいとも簡単に払拭してくれる、暮らして楽しそうな空間。
また、唯一無二の造形技術が使われているのは遊び心のあるデザインだけにではなく、キッチンやサニタリールーム、扉などの造作家具・建具でも遺憾無く発揮。自社の工房で一つひとつ、時には蝶番から手作りすると言うから驚かされる。一般的な新建材ではできない表現、アートアンティークというアプローチ。「家を売る」のではなく「家を造る」のが仕事だという彼らは、この展示場だけでなく、全ての物件で、その物件に合わせたデザインを提案している。
「グリーンアンドハウス」の家を見れば、住まいとは自分らしく、自分たちに合わせたものであるべきである。と気付かせてくれる。
力強いフォルム。その一方で、どこか懐かしい、心にやすらぎを与えてくれる温かみも感じられる。曲線を生かした美しいプロポーションの塔が、住まう人、ゲストを微笑むように迎えてくれるのだ。