• 望んだのは時が重ねられても決して色褪せない佇まい。天然素材を使ったファサードは、むしろ味わいを増してその家の価値となっていく。

  • オフホワイトの壁に鮮やかなブルーの扉が印象的に映える。扉の円盤状の取っ手はイタリアから取り寄せたもの。こうした細かなこだわりによって、住宅に気品が漂ってくるのである。

  • 家というよりも街角の一角に見えるパティオ。アーチやアンティーク塗装された扉が、家に立体感を与えている。

  • 2階の上げ下げ窓の外にはアイアンのフラワーBOX。ブラケット装飾も巧みで、空を眺めた時にも上質な設えが目に入る。

  • パティオによって全ての居室に自然光がたっぷりと注がれる。せっかくの晴れた休日はアウトドアファニチャーを出して、のんびりリラックス。

  • ホワイトを基調としながら質感のよい木の床材と合わせ、優しい色合いでコーディネート。夜はブラケット照明が上品にリビング全体を照らす。

  • キッチンからダイニング・リビングルームを見れば、いかに採光が良いかを感じていただけるだろう。窓のサッシや居室のドアは木製にすることで、純白の空間をひそやかにまとめた。

  • 同じホワイトでも、素材や質感を変えることで上品な世界が際立つ。壁はドライウォールでマットに仕上げ、輸入住宅らしい趣が感じられる。

  • ガラスで仕切ることで、バスルーム全体を明るく。家族3人で仲良くお風呂に入るのが大好きだというAさんは、広々としたジャクソンのジャグジーを採用した。

  • マンサード屋根にすることで、小屋裏スペースを確保。窓からこぼれる光や壁面照明が、暮らしの豊かさを感じさせる。

住まいの中心に“フランスの街並み”がある家

オープンエアとプライベート感を両立させたパティオ

 「イル・ド・フランス」とはフランス発展の中心地となった地域。彼の地に建つエレガントな総2階の家をイメージして作られたというA邸は、石畳のアプローチと表情豊かなファサードを有する。その邸宅の前に立てば、パリ郊外の街角に迷い込んだと錯覚してしまうような、麗しい雰囲気を感じることができる。
 アクセサリーや雑貨の輸入に携わっているオーナーは、ヨーロッパ諸国やフランスに買い付けに行っては、現地の住宅や生活様式、インテリアに興味を寄せていたという。そして、いざ自分の家を建てるという時に思い浮かべたのはパリの街並み。デザインだけでなく、暮らし方も再現できる住まいを望んだ。
 そんな理想の住まいづくりをお願いしたのは、本物の輸入建材と、本物の西洋建築を知り尽くした「参會堂」。どこを切り取っても絵になるような家にする為、参會堂が提案したのは、パティオを中心とした空間設計だった。
 建物正面から覗く鮮やかなブルーの扉は、実は玄関ドアではなくパティオへ続く扉。玄関はその先に設えてある。つまり、出かけるときも、帰宅したときも、寛ぐときも、すべてパティオが家族を包み込むというわけである。
「近隣からの視線を感じることなく、オープンエアの暮らしが楽しめるのもパティオの良いところ。フランスをはじめとする海外の人は、こういった開放的な時間の過ごし方を大切にしています。うちは都会の真ん中ですが、私たちだけのプライベート空間が持てたことで、のびのびと過ごすことができるんです」
 参會堂が手がけた、ライフスタイルも提供してくれる本物の輸入住宅。A邸にはパティオから日差しが降り注ぎ、家族の生活を明るく照らしている。

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